畳の楽しみ方講習会

こんにちは。海運堂管理人のさーりんです。

台風すごかったですね。
海運堂にはテレビが無いので口コミで噂は聞いていましたが、
やっぱりすごかったです。

さて、今日は先週10月11日に海運堂で開催された、
「ていねいに暮らすをたたみから」 畳の楽しみ方講習会 のレポートです。
今更感は否めませんが、とても興味深い内容だったので、 是非紹介させてください。

今回の企画にご協力いただいたのは、
前田畳製作所 代表取締役 前田敏康さん
一級建築士 みゆう設計室 みゆうさん です。
家づくりのプロ、みゆうさんが、 畳のことを前田さんに教わるといった形式で 進行してくださいました。

 

「たけしくんが、たたみになってしまいました!」
「たけしくんが、たたみになってしまいました!」

そう、前田さん自らお話してくださった、 たたみの紙芝居。
「畳には、いろんなことができる」が分かる、 こどももおとなも楽しめる内容でした。

畳ってすごい!
湿気を吸い取ってくれたり、 汚れを寄せ付けなかったり、
転倒してもクッション性があるのでそこまで痛くなかったり、 お父さんのイライラがおさまったり。

でも、実際に、畳のある家は減少しています。

「では、畳の好きなところと、苦手なところを挙げてみましょう」
と、みなさんの畳に対する意識を、みゆうさんが引き出してくださいます。

好きなところ。
・落ち着く
・いい匂い
・寝ころぶことができる
などと、身体が感じる気持ちよさが次々に上がります。

苦手なところ。
・ささくれていたり、カビが生えたり、虫が出るイメージ
・何かこぼすとどうすればいいか分からない
他にもたくさんありましたが、
みなさん、「お手入れがよくわからない」ということが、
畳と距離を置く一因になっているようです。

そこで、畳のお手入れに関して、 細かいところまでお教えいただきました。

【日常のお手入れはほうきで】
畳の目に沿ってほうきで掃くだけで大丈夫。

【拭き掃除について】
・基本的に乾拭きをする
(畳は吸湿性に富んでいるので、水拭きをするとどんどん水分を吸収し、カビの原因になる)
・拭き掃除は、晒や手ぬぐい、使わなくなったTシャツなどといった、目の細かい布で拭く
(雑巾は繊維が太いので、畳の中に繊維が入り込んでしまい、畳を傷つける)
・水拭きは、必ず固く絞った布で、必要最小限に。
水拭きを行った後はしばらく部屋を換気する。

【畳上げ】
年に一度、乾燥した時期に畳を上げる。
下を掃除し、畳を乾燥させる。
上げる場所が無い場合、畳を少し浮かせて、何かを挟んで通気するだけでも大丈夫。

【畳の上にラグを敷いている】
畳が呼吸できない。湿気を溜め込んでしまうので、週一回はめくって掃除!

【裏返し】
畳は、
1.畳床(畳の芯材。昔は藁。今は発泡スチロールのものも多い)
2.畳表(表面のい草)
3.ヘリ
で出来ている。
3年から5年に一度、 畳表を裏返す。

【表替え】
畳表を裏返してから3年~5年経過したら、 畳表を交換する。
※畳表は消耗品

【畳の新調】
畳床も新しいものに交換すること。
畳床の交換時期は畳床の材質、使用状況にも因る。
畳屋さんと相談して決める。

畳の構造・特徴を理解してきちんとお手入れすれば、 永く付き合えることがよく分かりました。

いやいや。
そんな、「付き合える」畳ではなかったんです。
むしろ、「付き合ってもらっている」畳なんです。

昔の住宅は、壁に漆喰や土壁を用いていました。
つまり、壁にも調湿作用があった。
しかし現在の住宅は、壁紙といえばビニールだし、とても気密性が高い。
部屋が暖まりやすいという点では優れているけれど、
こまめに換気をしないと、カビが発生することも多々あるそうです。

気密性の高い空間で畳を使用するということは、
住宅の調湿機能を全て畳が担うことになるので、 どうしても畳は湿気を多く含んでしまう。
そのため、カビも生えやすい。
そして、カビが生えたら「これだから畳は扱いが難しい」だなんて、
ちょっと畳が気の毒でなりません。

そして、畳床。
昔は藁が使われていましたが、今はコルク・発泡スチロール等、様々な資材が用いられています。

藁の畳床と、発泡スチロールの畳床。柔らかさが全然違います・・・!
藁の畳床と、発泡スチロールの畳床。柔らかさが全然違います・・・!

この畳床の資材にも、事情があるそうで。

今、藁を用いた畳床が少なくなっています。
その一因が、コンバイン。
お米の収穫を手作業で行うと、長い藁が手に入り、
それを乾燥・圧縮して畳床にするのですが、 現在はコンバインで刈ってしまいます。
そのため、長い藁が手に入らなくなっているのだそうです。
畳が農業にまで関係してくるだなんて、考えもしませんでした。

また、い草のことも教わりました。
日本で流通している畳に使われるい草の約90%が中国産だそうです。
国産のい草は、わずか10%。
生産している農家は、現在500軒ほどしか残っていないのだそうです。
理由は、後継者不足と、作業の大変さ。
10月から11月といった水の冷たい時期に植え付けをし、 初夏の早朝に刈り取りをするのだそうですが、重労働だそうです。

うーん。

畳、扱いが大変とか、よくわからないとか、
そんなことで距離を置いてしまってもいいのだろうか、と感じてしまいました。

だって、畳産業がなくなってしまったら、
畳でい草の香りに包まれてお昼寝とか、畳にこたつを置いてみんなでお鍋とか、
畳で赤ちゃんがハイハイとか、全部できなくなるわけでしょう?
それはつらいし、悲しい。
「フローリングの方がお手入れ簡単やから」 という問題やない。
取り返しのつかんことになる。

身体が畳を欲するならば、畳という文化を守りたい。

と、レポート書いてて何だか感情的になりました。

海運堂に畳を敷いてから約2か月。
うちの娘はバタフライのような変わったずりばいで動き回り、
転倒を恐れずどんどんつかまり立ちをするようになりました。
それもこれも、この畳のおかげです。

何とも気持ちよさそうな。
何とも気持ちよさそうな。

畳の恩恵を受けている以上、畳に何か恩返しをせねばばちがあたる!

ここに立派な国産い草でできた畳がある。
この魅力や、お手入れ方法などを、身近なみなさんに伝えることぐらいならできそうです。

という訳で、畳についてもっと勉強して、
みなさんに畳と親しくなっていただけるよう、ささやかながら活動してみます。

さて。その活動の一環としまして。

畳の講習会でも話が出たのですが、「おひるね会」をします。
畳の上で、昼寝する。だけ。
畳の気持ちよさを実感するという大義名分の下、
堂々とお昼寝をしていただきます。

また、海運堂の畳上げも、みなさんと共に行うことにしました。
前田さん曰はく「大掃除はさむーい年末にするもの!」
みんなで寒い寒いと言いながら、畳を上げる体験を共有します。

どちらも詳細が決まりましたら、ご案内させてくださいね。

今日は長くなりました。
でも、こうして書くことで、畳がなくなったら困る!という思いに気づくことができました。
お付き合いいただいた皆様に感謝です。
どうもありがとうございました。

ちか先生の「秋の過ごし方」

こんにちは、海運堂管理人です。

今日は、海運堂「養生道場」の講師、ちか先生から記事が届きましたのでご紹介します。

ちか先生とは。
鍼灸師さんでいらっしゃいます。

私がリベルタ学舎でお手伝いしていたある日、ちか先生は突然私の身体に針を打ち始めました。
「大きなおなか見ちゃったから♪」(当時私は妊娠中)と言って、脈をみて、診断してくださって。
毎週、身体を見てもらっていました。
最初は「私、針なんて打たれたことないのに!」と少し警戒していましたが、
なるほど身体は正直で、針をしてもらうととっても楽になりました。

以来、ずっとお付き合いが続いている先生です。

さて、そんなちか先生が、秋の過ごし方について教えてくださいました。
是非ご一読くださいませ。

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こんにちは。

養生道場講師、駒井知佳子です。
桃の花針灸院という小さくて見つからない(まじで患者さんが迷子になります)針灸院のひとり院長をしています。

1年続けた講座を今月から海運堂ですることになりました。
テーマは変わらず、「自分と家族のホームドクターになろう」です。

養生の基本は「季節を先取り」なんです。
今日の講座は「秋」。来月から三か月は「冬」になります。

東洋医学では季節を5つに分けます。

春・夏・長夏・秋・冬。

このうち長夏は中国では夏の終わりに位置させていますが、日本では「梅雨」に該当します。
季節にはそれぞれ気候と関係が深い(傷めやすい)内臓が配されていて、
春は「風と肝」、長夏は「湿と脾(消化器)」、夏は「暑、熱と心」、冬は「寒と腎」・・・・秋は「燥と肺」。

秋は乾燥して呼吸器を傷めやすい季節なんですね。
夏にいっぱい汗をかいて身体中の細胞は干からび気味。
そこに空気の乾燥が影響し、肺(呼吸器)にダメージを与えます。

東洋医学では肺に属するのが皮膚。
ここしばらくで指先やかかとなどにひび割れが出てきた方も多いのではないでしょうか?
ということで、今回の養生道場では呼吸器によい効果のあるツボ刺激などを実践してみました♪
おっとその前にごはんタイムです。

おこげ♪
おこげ♪

今日の薬膳おむすびは「いもたこなんきんおむすび」です。
さーりんが生のタコを仕入れてくれたので、いい出汁出ました!

 

ごはんの後は海運堂の1階に移動。

受講生さん同士で肩や背中に誰でもできるケアを体験してみました。
まったりした空気があふれました・・・・・・・・(写真撮るの忘れてました!)

 

咳が出る場合、大体肩甲骨の間が緊張します。
それから鎖骨の下が緊張します。
このあたりを軽くさすってあげると緊張が取れて呼吸しやすくなります。
(嫌がる場合は合っていないのでやめましょう。)

また、咳が出て眠れない時は背中にクッションなど入れて腰から上、上半身が少し起き上がるようにすると楽になる場合があります。
心臓や肺へ行く血流が減るので、負担が減るからです。
咳で眠れないと睡眠が不足してさらに治りが遅くなります。

ちょっとしたことですが、試してみてくださいね♪
干からびた細胞を潤すには「睡眠」が必要です。
女性はよく寝た日の翌朝はお肌つやつや化粧乗りが違う!と感じた経験ありませんか?

真の潤いを作るのは「シンデレラタイム(夜10時あるいは12時~2時)の睡眠」です♪

 

養生道場は月に1回、海運堂で開講しています。

詳しくは
info@kobe-kaiundo.jp
または
078-891-3498
へお問い合わせくださいね。

少しずつ人が集まってきました。

こんにちは、海運堂管理人のさーりんです。

そうなんです、本当に少しずつなんですが、
海運堂に遊びにきてくださる方が増えてきました。

先週木曜は、おむすび部。
みんなで集まって、おむすびを食べるだけの会です。

この日のお品書き
この日のお品書き
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ルネッサンスおむすび。

来てくださったのは、2か月の赤ちゃん、9か月の赤ちゃん、3歳の男の子。と、それぞれのお母さん。

9か月さんと、うちの8か月さん。「あなた最近便秘やからそれ読んでおいてね」とお母さん
9か月さんと、うちの8か月さん。「あなた最近便秘やからそれ読んでおいてね」とお母さん

 

いろんなひとがいるな。。。
いろんなひとがいるな。。。

ミルクをあげたり、おむつを代えたり、なだめたりしながら、おむすびとお味噌汁をいただきました。
そう、あかちゃんがいると、食事だって大仕事!
なので、私も1人だと、ついささっと食事を「済ませて」しまう。
娘が寝てる間に卵かけごはん!とか、パン!ということも多いです。
そんな、「済ませる」食事ばかりでは少し寂しいので、
ゆっくり「いただく」食事をみんなでしたい、という思いでおむすび部を開いています。
(私のためのようなものです。。)

ちょっと大変だけど、
みんなで「美味しいですねー」って言いながらご飯を食べる。
やっぱり、楽しかったです。

手作り寒天の差し入れ。ごちそうさまでした!
手作り寒天の差し入れ。ごちそうさまでした!

おむすび部、毎月第一木曜日と、第三水曜日に開催します。
次回は変則なのですが、10月29日の水曜日。
おこさま連れでもおひとりでも、どなたでもご参加いただけます。
ご希望の方は、info@kobe-kaiundo.jpまでご連絡くださいね。

添い寝のすすめ

インテリア部部長のみゆうです。

今日は海運堂管理人のさーりんが事務所にちょっとだけ遊びに来てくれました。

みゆう設計室の事務所は、海運堂とご近所さんです。

 

さーりんに「みゆうさんの事務所に来ると落ち着くー」と言ってもらいました。

ありがとう♡ 居心地良いと言ってもらうことが一番うれしいです。

 

畳の部屋は居心地が良いです。

やはり、肌にふれた感覚が良いのだと思います。

海運堂のたたみは、国産い草を表に使っているそうなので尚更です。

 

設計したお住まいで畳の部屋を設けることは確かに減っているのですが

畳の部屋でお布団を敷いて、家族でごろごろ

お父さんもお母さんも赤ちゃんもお兄ちゃんも、みんなで寝る。

それが良い、という家庭もみられます。

 

日本の暮らしを西洋化させていったがために

個室をつくる、個人のベッドを置く、というスタイルが一般的になっていますが

西洋のような「自立」「個人」を重きにする文化だからこそ、その住まい方がある。

親の愛で安心感を、という日本の、そしてアジアの文化から考えると

添い寝のほうがしっくりくるのです。

 

「添い寝」と「ひとり寝」は、子供をどう育てたいか、という親の思いに合わせれば良いので

どちらが良い、悪いということはありません。

そんな、添い寝の話も、講習会のときに触れてみようかなと思っています。

 

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「ていねいに暮らすを、たたみから。」畳の楽しみ方講習
【日時】10月11日(土)10:00~11:30
【場所】海運堂(JR住吉駅から北に徒歩3分ほど)
【会費】1,000円(お茶、和菓子付)
※一緒に参加できるお子さま、お隣の部屋で遊んで待っているお子さま共に500円(お茶、お菓子付)

(1)畳とのつきあい方
(2)畳だからできるこんなこと、あんなこと!
(3)めざせ!畳名人
(4)子どもも一緒に「タタミ」を知ろう!

■お申込み・お問い合わせ先
下記お申し込みフォームよりお申し込みください。
http://goo.gl/yo3VsW
※場所は申込みして下さった方にお伝えします。

インテリア部部長、みゆうでした。

たたみのかみしばい

10月11日に、「畳の楽しみ方講習会」を海運堂で開催します。

海運堂のたたみ、気持ち良いです。

子どもが遊んでいる横で、赤ちゃんがごろごろ。

お父さんもごろごろ(笑)

 

いやいや、お母さんがお茶を飲んでいる時も

たたみの部屋だと隣でお子さんがゆっくり遊んでいられますよね。

 

私も子どもたちをたたみの部屋で育てたので

たたみって改めて便利だなーと実感しました。

 

私はその家庭の「暮らし方」に合った住まいをデザインするのですが

たたみを設けたお住まいは確かに少なくなっています。

 

メンテナンスがしにくい

扱いが大変そう

 

そんな思いもあるようなので、

イベントの中では建築士としてお客さまにどのようなニーズがあるか

そんなお話もしたいと思っています。

 

そしてタイトルは「たたみのかみしばい」

前田畳製作所さんが中心になって動かれている

”5日で5000枚の約束” プロジェクト
http://tataminoyakusoku.net/

日本のどこかで 災害がおこった時に、
必要なものを必要な場所に届ける。
畳店は避難所に畳を届けます。

そんな、もしもの時のために
畳店として、今できることを
畳店同士が協力し合いながらカタチにします。

ー”5日で5000枚の約束” プロジェクトウェブページより

とても素晴らしいプロジェクトです。

災害時に避難所の体育館で冷たい床ではなく畳の上で眠ってほしい。

畳の良さをしっている畳屋さんの愛です。

 

そのプロジェクトの中で、防災のための「かみしばい」を

お子さん向けに作られたそうです。

 

kamishibai_p01

5日で5000枚の約束。紙芝居「しかくくなっちゃったよ。」

 

これを、イベントの中で行いたいと思います。

たたみの良さを、できるだけ、未来を担うこどもたちにも伝えたいので

ぜひお子さま連れてご参加くださいね!!

 

「ていねいに暮らすを、たたみから。」畳の楽しみ方講習
【日時】10月11日(土)10:00~11:30
【場所】海運堂(JR住吉駅から北に徒歩3分ほど)
【会費】1,000円(お茶、和菓子付)
※一緒に参加できるお子さま、お隣の部屋で遊んで待っているお子さま共に500円(お茶、お菓子付)

(1)畳とのつきあい方
(2)畳だからできるこんなこと、あんなこと!
(3)めざせ!畳名人
(4)子どもも一緒に「タタミ」を知ろう!

■お申込み・お問い合わせ先
下記お申し込みフォームよりお申し込みください。
http://goo.gl/yo3VsW
※場所は申込みして下さった方にお伝えします。

インテリア部部長、みゆうでした。

デリカシーの話

こんにちは、海運堂管理人のさーりんです。

先日、素敵な方にお越しいただきました。
大阪の堺で、自宅を開放して子育てサロンをされていらっしゃった方です。
今は奈良に移り住み、この6月から新たにサロンを開いたそうです。
発達障害がご専門で、お母さんのための勉強会を開いていらっしゃいます。

自宅開放!子育て!
なんだか共通するお話がたくさんありました。

その中で特に響いたお話をひとつ。

例えば、「靴を揃える」のしつけの場合。
みんなを玄関に集めて、
「はい!靴はこうやって揃えます!」とか、
「〇〇ちゃんが靴を揃えてくれていました!偉いね!みんなもマネしようね」とか、
そんなことしたって、こどもの心には何にも響かないのだと。

靴を揃えているこどもをみたらそっと近づき、
「私、さっき見たんだけど、靴、揃えたの?
なんだか私、気持ちいいわ。だって、きれい。」
って、私がどう感じたのかを伝える。
そうすると、そのこは何だかいい気分になり
(だって、自分の行いでひとが喜んでくれますから)、
その「いい気分」が他のこどもたちにも伝染し、
みんな、勝手に靴を揃えるようになる、というお話でした。

こどものスイッチを、ポンと押してあげる感じ、だそうです。

見ていないふりをしながら見守る。
でも、スイッチを押すタイミングを見逃さない。
大事なのは、こちら側が、こころにゆとりを持って接することだと教えてくださいました。

「こどもは、おとななんかより、ずっとデリカシーがあるの。」
うーん。耳が痛い。
こどもだからといってこども扱いするんじゃなくて、
きちんと相手の思いをくみ取り、こちらの思いを伝える。
その繰り返しだな、と思いました。

とはいえ、先日も娘が背中で「おっぱいー!!」と泣き叫ぶ中、
自分の仕事を優先してしまいました。反省。

できることとできないことがありますが、
おとなにもこどもにも赤ちゃんにも、誠実に対応したいなーと思いました。

ていねいに暮らすを、畳から。

海運堂主催で勉強会を行います。

テーマは、畳。

海運堂に畳を敷いたことがきっかけです。

畳のことは好きなんですが、どう扱えば長持ちするのか、とか、
畳の構造、とか、よく知らないんです。
何かこぼしたとき、どうするのがいいんだろう。
長持ちさせるには、どんなお手入れをすればいいんだろう。
せっかくこんなに気持ちいい畳があるんやから、
長く付き合っていきたい。
畳について勉強したいなーと思いました。

で、一級建築士のみゆうさんと主催をさせていただき、
勉強会を開催することになりました。

そして、前田畳製作所の前田さん自ら、
海運堂にお越しいただき、畳について教えていただけることになりました。
海運堂の畳も、この前田畳製作所の畳です。
畳屋さんに、畳のことを教えてもらえるのは、ほんまに贅沢やと思います。
で、その贅沢を共有できれば、と思います。

前田畳製作所。
「ていねいに暮らすを、畳から。」
というコンセプトがあります。

畳に限らずですが、これってどこで作られているんだろう?
誰がどのように作っているんだろう?
原料は何だろう?と、想像力を働かせる、そこから生まれた感情を大切にすることが、
「ていねいに暮らす」ということのような気がしています。
畳を作る立場として、まずは私たち自身がそんな想像力を大切に生活をし、仕事をする。
そして、その結果として、みなさんに少しでも畳のすばらしさをかんじていただくことができれば幸せに思います。

とは、代表取締役、前田さんのお言葉です。
(http://www.maeda-tatami.com/)

自分が座っている畳に思いを馳せる。
想像力をふくらます。
畳に関わる人の顔が見えてくる。
「畳、だいじにせないかんな」と思う。
「こんなええ畳の上で過ごさせてもらって、私はだいじにされてるな」

畳に限らず、モノを大事にすることが、
自分を大事にすることにつながると思います。
ていねいに暮らすを、畳から。
海運堂で、体感していただければと思います。

「ていねいに暮らすを、たたみから。」畳の楽しみ方講習会
【日時】10月11日(土)10:00~11:30
【場所】海運堂(JR住吉駅から北に徒歩3分ほど)
【会費】1,000円(お茶、和菓子付)
※一緒に参加できるお子さま、お隣の部屋で遊んで待っているお子さま共に500円(お茶、お菓子付)

お申し込みは、下記お申し込みフォームからお願いいたします。
【申込フォーム】

お問い合わせは、
078-891-3498
info@kobe-kaiundo.jp
までお願いいたします。

ミドリ部、大盛況でした!

こんにちは、海運堂管理人のさーりんです。

先週日曜日、リベルタ学舎ミドリ部による講習会が、海運堂で開催されました。
おうち緑化計画〜生き物を育む『土』がわかる基礎講座。
神戸岡本ミドリカフェ店主でもあり、イケメン庭師でもあるウチダケイスケさんにお越しいただき、
講座を開いていただきました。

佇まいから
佇まいから

 

すてきです
すてきです

今回は第一回ということで、
植物の源、「土」についての勉強でした。

・土って、何からできている?
・土1グラムの中に、生物は何匹いる?

みんなで班に分かれ、議論してみます。

土についてこんなこと、考えたことなかmった。
水や、食べ物や、木材が育つ土について、
あまりにも無知だったなと気づかされました。

個人的に印象的だったお話が3つ。

・花は、咲かせるのではなく、咲く。
これは、先日食育の記事に書いた、自動詞と他動詞のお話そのまんまでした。
こちらが花を何とかしてやろうとするのではなく、環境を整えて、後は花の力に委ねる。
あくまで主役は花なんです。
土を整える。水を与える。
後は、花を信じる。見守る。待つ。
そうすると、勝手に咲いてくれる。
子育てと同じだーと、改めて思いました。

・木材自給率の低さ
日本の国土の7割を森林が占めているにも関わらず、
木材の自給率は3割以下だそうです。
さまざまな要因があると思うのですが、
この日教わった原因の一つは、林業従事者の収入の低さ。
1本100万円の木材が売れたとして、
その木を管理・伐採した人に、いったいいくら入るのだろうか。
なんと。数千円なんだそうです。
「森を何とかしなきゃいけない」という気持ちが、
本当にぎりぎりのところで支えられています。

・文明の衰退
メソポタミア文明では農地に人工的に水を引く灌漑技術が発達しました。
乾燥地帯で灌漑を続けていると、塩害が進行します。

塩害のメカニズムがよくわからなかったので調べました。
乾燥地帯に水をたくさんまき続けると、その水が地下水まで達し、
地下水に含まれる塩分が地上に上昇してくる。
地上に上昇した水分は蒸発するので、塩分だけが地表に残る。
その塩分が集積し、作物が実らない土壌になる。
(次のHPを参考にしました→http://www.s-yamaga.jp/kankyo/kankyo-shokuryo-2.htm
その結果、大麦の収穫量が減少し、メソポタミア文明衰退の一因になったと言われています。
土壌の衰退が文明の衰退に繋がった、というお話でした。

その他、エジプト文明、中国、古代ギリシャ文明、ローマ文明などの衰退にも、
土壌の浸食・塩害が関係しているのでは、というお話でした。

 

大盛況でした
たかが土、されど土・・・

他にも、ホームセンターで販売されている土と、自然に作られた土の違いなど、
普段耳に入らない、土にまつわるお話をたくさん聞くことができました。

リベルタ学舎ミドリ部、毎月1回、日曜日に開催していきます。
次回は10月26日の午前10時から。
会場は同じく海運堂です。
(お問い合わせは、midori@lgaku.comまでお願いいたします。
ミドリ部部長の山本玲子さんが対応してくださいます)

ミドリ部のブログも是非、ご覧下さい。
(部長、ほんまに素敵なお方なんです。)

最後はみんなでお花のポーズを。
最後はみんなでお花のポーズを。

こんな有益なお話が自宅で聞けて、
実際に海運堂の庭でプロの指導を受けながらつちづくりを実践できる。

管理人て何ていい仕事なんだー!

 

さて、午後からは打って変わって、リベルタ学舎代表湯川カナさんの「誕生日ありがとう」昼飲み会。

パーティは14時からなのに13時に乾杯していました
パーティは14時からなのに13時に乾杯していました
持ち寄りの品たち
持ち寄りの品たち
シフォンケーキ3台焼きました。飾り付けするこどもたち。
シフォンケーキ3台焼きました。飾り付けするこどもたち。
**歳おめでとうございます!
**歳おめでとうございます!

 

こどもたちは飲んでいるおとなを気にせず遊んでいます
こどもたちは飲んでいるおとなを気にせず遊んでいます

 

写真 1
気が付いたらうちの娘は車に乗っていました

こどもも普段会うことのない仲間と遊ぶことができ、
大人たちはこどもを見ながらゆっくり飲むことができる。
こどもにとっても大人にとっても、いい休日を過ごしてもらえたのではないかと。

片付けを終え、ふとダイニングテーブルを見るとこんなものが
片付けを終え、ふとダイニングテーブルを見るとこんなものが

と、賑やかな週末でした。

カナさん、**歳、おめでとうございました!

 

9月21日午前、海運堂の庭で土を勉強しませんか。

こんにちは!海運堂管理人のさーりんです。

今日はリベルタ学舎ミドリ部主催イベントのお知らせです。

海運堂の庭で「おうち緑化計画〜生き物を育む『土』がわかる基礎講座」を開催します。
9月21日(日) 10時から11時半です。
これから毎月第3日曜の10時から、海運堂の庭でこの基礎講座を続けていくことになりました。
今は雑草も数えるほどのさみしい庭ですが、
数年後、この庭がみどりであふれるよう、こつこつ続けていきたいと思います。
とても楽しみですー。

今回日程が合わない方でも、来月以降、お気軽にお越しください。

詳細・お申し込みはリベルタ学舎「ミドリ部」ブログをご覧ください♪

食育と、鷲田先生のおはなし

こんにちは、海運堂管理人のさーりんです。

今日は、食のお話です。

ご存じの方も多いですが、私は食い意地を張ります。
食べるのが好きです。

最近、食べることについていろいろ考える機会が多いです。

添加物の話です。

うちではある程度食べ物に気を遣っています。
化学調味料や添加物は極力摂らないようにしています。
身体に悪いから、というより、美味しくないからです。
買い物の度に商品を裏返し、原材料を確認しますが、
原材料が少なければ少ないものほど、
「あー苦労して作ってくれてるんや、美味しそう」と思うようになりました。
原材料の欄がカタカナだらけだと、がっかりします。
「あー、少しでも安い値段でそれっぽいもの作ろうとしてるわ」と残念になります。

でも、カタカナだらけの食品を求めている消費者がいるから、
そのような商品が流通するわけですね。
安い、簡単、便利、きれい、おいしい。
そこでは添加物が大活躍です。
「増量する」
「高い本物食品を偽物食品で置き換える」
「大量生産をする」
「見た目を美しくする」
「濃厚な味をつくる」
「保存性といますぐ欲しいという要求を同時に満たす」
をかなえるために、添加物がどんどん投入されます。
(この辺は、「食品の裏側」という本に詳しく記載があります。読んでみてね)

その事実を、知っている人と、知らない人がいます。

私自身は、化学調味料や菓子パンなどで育った人間です。
ひょんなことで主人と結婚したのですが、
主人の家庭は食べ物にとても気を遣っています。

あれは忘れもしませんが、結婚前に主人にちょっとしたものを渡しました。
景品でもらった、中華料理の素。
野菜さえ入れれば、本格中華ができる優れものです。
それを主人に「よかったら使って」と渡したところ、
「こんなん使ったことないなー、食べへんなー」とうつむいていました。

今の私なら、「そんな添加物まみれのもの、人に渡したくない」と考えます。
でも当時、私は「添加物」自体を知りませんでした。
そして、なんだかとてもつらかった。
自分が幼少期から慣れ親しんだ食べ物をやんわりと否定されたからです。
お父さんと食べたインスタントラーメンや、毎朝食べた菓子パンや惣菜パン。
残念ですが、私にとってはおふくろの味のようなものです。

食育の難しさは、この辺だと思います。

その人が食べるものを否定するということは、
その人自身を否定することになり得ます。

その人は、その人が食べたものでできているからです。

何かを食べている人に「それ毒だよ」と言うことは、
「お前毒だよ」というようなものです。
言われたほうは、気持ちいい訳がありません。

食育。
いくら正しいことを論じようとも、
人のこころに土足で入り込んでいくようなものであってはならないと思います。
「それは毒だ」とか、「そんなもの食べられない」とかいう言い回しはさすがにきつい。
優しくない。

「この食品にはこういう添加物が入っています。覚えておいてね」
で踏みとどまるのがいいだろう、と思います。
判断は、自分ですればいい。

「ちゃんとしたもの」を食べる人を増やすのではなく、
「ちゃんとしたもの」と「ちゃんとしていないもの」があるという事実を伝える。
それだけで十分だと思います。

海運堂の本棚にたまたま(わざととも言います)あった添加物の本を読んでしまい、
「もうお菓子たべれないや」と残念そうにのたまう小学生。
「食べるか食べないかは自分で決めるんだよーふふふ」と茶化す大人。
「えーどないしようーでもおいしいしなー」と悩む小学生。

「教育を他動詞で語るのは辞めよう」
高校時代から敬愛する鷲田清一先生の言葉が胸に響きます。

「教える」「伝える」「育てる」のではない。

おとなとこどもがごちゃごちゃっといて、
気持ちよく過ごせる場所さえ整えれば、
勝手に教わる。伝わる。育つ。

海運堂も、そんな居場所になることができればと思います。

こどもはすくすく育ちます。