おはなし会(10月31日開催)のレポートです

「わたしたちの、おはなし会」2021年10月31日(日)開催

10月31日、朝来海運堂で2回目のおはなし会を開催しました。

前回は4月11日に開催、約半年間空いてしまいました。大人の予定、こどもの予定、家族の体調、また8月下旬からは新型コロナウイルス感染症拡大防止の為に緊急事態宣言が発令されていました。4月の時点では隔月開催したいなと考えていましたが、特に家族のペースを大切にしました。何も予定の無い休日を多く設けた上で、おはなし会を開催できる「心の余裕」が生まれるのをゆっくりと待ちました。ここだ!という日が、10月31日でした。

砂田家を含んで、大人7名、こども13名、計20名にご参加いただきました。4組はお母さんと未就学児という組み合わせでしたが、他に年長さん1名と小学生さん2名が単独参加してくれました。うちに遊びに来たことのあるこども達です。おはなし会があるからよかったらおいで、おはなし会に参加しても、遊んでてもいいよ、と声をかけたところ、保護者の方が送り届けてくださいました。近所の子が単独で遊びに来てくれるようになりました。これは海運堂にとって嬉しい出来事でした。

また、神戸海運堂時代に大変お世話になっていた方がサプライズで来られ、神戸海運堂でブックトークをしてくださった島式子さんのエッセーを届けてくださいました。朝来での催しに、神戸で関わっていただいた方が来てくれたら素敵だなという気持ちは転居当時からありましたが、突然その時がやってきました。ご褒美のような再会でした。

さておはなし会ですが、前回、参加者全員が読めなかったということがあり、今回は「全員に読んでもらいたい」ということが頭にありました。こどもの集中力が続く間に読んでもらおう、という気持ちから、最初に挨拶を少し、それからすぐにおはなし会をはじめました。

(1)のろまなローラー
作:小出正吾 絵:山本忠敬

前回、男性がいたにも関わらず、読んでいただく時間がなかったこともあり、夫に声をかけました。おはなし会開始5分前に「最初に読んでや」と頼み、夫が絵本棚から選んだのがこの絵本でした。持ち前の安定感と、ロードローラーのどっしりとした感じがぴったり合っていました。こども達、最後まで聞いていました。すみません、客観的にコメントできません。

(2)めっきらもっきらどおんどん
作:長谷川摂子 絵:ふりやなな

海運堂に初めて来て下さった方が読んでくださいました。年中さん、3歳さん、1歳さんのお母さん、1歳さんがお膝にぴったりくっついた状態で始まりました。1歳さん、「だっこ!」の合図を送っていましたが、お母さん、最後まで読んでいただきました!落ち着いた声、一定のリズムが心地いい読みきかせだなと感じました。私は1歳さんを顔であやしていました。

(3)こころのそこからポジティブちゃん
作・絵:ひのひなみ

こちらも、海運堂に初めて来られた方が読んでくださいました。親しみやすい、明るい絵柄の絵本でした。読んでくださった方の朗らかさを感じることができました。

(4)いいこって、どんなこ?
作:ジーン・モデシット 絵:ロビン・スポワート 訳:もきかずこ

前回のおはなし会にもご参加いただいた方です、お腹に赤ちゃんがいたのですが無事出産され、赤ちゃんと一緒に参加してくださいました。「自分がこどもだった頃を思い出しながら、聞いてみてください」という最初の声掛け、優しい語り口が印象的でした。

(5)ねずみのでんしゃ
作:山下明生 絵:いわむらかずお

前回参加いただいた方です。「私が小さい頃に大好きだった絵本です」と冒頭で紹介がありました。その方の小さい頃を何となく想像しながら聞いていました。私はこの絵本を読んだことがなかったので、こどもの気持ちで聞いていました。へびが…!のところで子ども達と息を呑んだのが楽しかったです。「あーどきどきした、絵本を読んでもらうのは楽しい!」を再認識できました。

5冊目が終わったところで、おはなし会はおひらきとしました。「おはなし会は終わります、次は、こどものおはなし会です、聞きたい人はどうぞ、遊びたい人は遊びましょう」とアナウンスしました。「自分が読む」と絵本を持ってきてくれた子がいたので、そのような時間を設けました。

5歳の子が、絵本を読んでくれました。前回「どうぶつまぜこぜあそび」を読んでくれた子です。もうこどもだけの時間、ということで、特に急かす必要もなく、遊びの1つとして「おはなし会ごっこ」が成立しました。その後、小学生さん2人が「これ読んでいい?」と、『11ぴきのねことぶた』を持ってきてくれました。みんなに読んであげる、という感じではなく、私達も読みたいから読む、といった印象でした。その間、聞く子は聞く、他、外に遊びに出る子、積み木で遊ぶ子、それぞれがそれぞれに過ごしました。

12時過ぎ、一旦おひらきのアナウンスをしました。単身参加したこども3人はお昼を食べに一旦帰宅、あと1組が帰られました。その後、屋外にレジャーシートを敷き、レジャーシート組とベンチ組に分かれ、みんなでお昼をいただきました。

昼食を食べた後は、各自自由に過ごしました。単独参加の3人が戻ってきて「川に入ってもいい?」と私に尋ねました。朝来海運堂は、いつでもすぐに川にアクセスできます。10月31日に川遊び、は想定外でしたが、こども達についていきました。最初は河原を靴で歩くだけでしたが、間もなく「靴脱いでいい?」とのお言葉が。「自分で決めていいんやで」と伝え、後は任せました。靴に靴下を丁寧に詰めてから、「つめたーい!」と悲鳴を上げながらも川に入っていく女の子4人。子どもの邪魔をせず、濡れた靴を乾かす・タオルや着替えを用意する、といったことが大人の仕事となります。

その様子に触発された5歳の男の子2人が、同じように川に吸い込まれていきました。河原に落ちていた細長い枝を水面に着け、えいっ!と振り上げたときの水しぶきの様子を楽しんでいました。「つれたー!」「さかな、げっとだぜ!」と叫ぶ様子が眩しかったです。

催しにご参加いただいた方、ありがとうございました。また是非いらしてください。

 今回レポート作成までに時間を要しましたが、こども達のいきいきとした様子、その場の大人みんなでこどもを見守る感じ、色々と思い出す時間がとても贅沢に感じました。特にこどもの溌溂とした様子、それ自体が海運堂の財産です。今回も長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。また、良いタイミングで開催できればと思います。