4月10日、養生道場でした!
2,3,4月が「春の養生」。今回は春の締めくくりでした。
こんにちは。
養生道場講師のちか先生こと鍼灸師の駒井知佳子です。
薬膳おむすびは「あさりとアスパラガスのおむすび」でした。
他にカシューナッツと隠し味ににんにく、 という、ちょっと想像しにくいもの。
あさりは今が旬、アスパラガスは今から旬、大好評でした♪
4月の養生道場は「背骨を数え」ました。
背骨の両横に平行して走る山脈は「脊柱起立筋」と言います。
筋、と名前がありますが1つの筋肉ではなくて、短いのやら長いのやらが束になっていて
身体の中の山脈という感じです。
起立筋の上には内臓の名前の付いたツボが並んでいます。
例えば肺兪、心兪、胃兪、肝兪、大腸兪など、「兪」とは「穴」という意味です。
どこがそのツボか印はついていないので
背骨の数を数えて上から3つ目の胸椎(きょうつい)の横は肺だね、みたいな感じで場所を確定します。
この「兪穴」というグループのツボはデスクワークなど長時間同じ姿勢で堅くなったり軟弱になったりもしますが、
内臓の状態を反映して堅くなったり軟弱になったりもするんです。
昔、今ほどCTやらエコーやら血液検査やらが一般的ではなかった頃は
西洋医学のお医者さんも「反応点」と言って診察・診断に使っていて、教科書にも載っていたんです。
「胃潰瘍の時によく堅くなる場所」なんて感じです。
背骨から出た神経が身体の中で二つに分かれ、片方は内臓に、もう片方は筋肉に走っていくため、
内臓の異常が反射的に筋肉に伝わって「異常」を起こすと考えられています。
もちろん、逆もありです。
筋肉の緊張から内臓に影響を与えることもあるでしょう。
鍼灸ではこのツボに働きかける ことで内臓の動きをよい状態にしよう、と治療したりします。
今回は心身共にとってもお疲れな受講生さんがいらっしゃったので
皆さんでよく観察してみました。
彼女の体質的にも「肝」がとってもダメージを受けていて、
その通り、肝兪がめちゃめちゃ張っていて、「何かいますね」「怒りの固まりですね」みたいな大きな山になっていました。
でも、
皆さんにさすって貰って「お疲れ様です」と声をかけて頂いているうちに山がどんどん低くなっていきました。
その代わりに、
その下流、腰の方で凹んでへにょへにょだった腎 兪が少ししっかりしてきました。
腎臓は生命力の源、とても大事な場所なんです。
起きあがって頂くと、随分とお顔の色もよくなっていました♪
ああ、よかった。
健康管理って、お掃除のようなものだと思っています。
毎日数分でいいから拭き掃除、
使ったらちょっとお手入れ。
掃除をしないでいるといつの間にか汚れがこにりついて
専用の洗剤を買ってこないと落ちないとか、
専門家に頼まないと戻らないとか、
新しく買い換えないとならないとか、が起こってしまいます。
身体の買い換えは・・・・・・臓器移植とか人工臓器置換とかあまりしたくないですし、できないこともあるでしょう。
ちょっとした家族のメンテナンス、やり方はそんなに難しくありません。
知っているか知らないかだけです。
鍼灸師としては、
ちょこちょこメンテナンスしている方の方が治療にいらっしゃっても治りやすいので大歓迎です。
来月5月・6月・7月は「梅雨と夏の養生」です。
3月の年度終わり、
4月の年度初め、
心身共に緊張して過ごしている時期。
5月の連休は緊張の糸がぷっつんと切れて「五月病」を発症しやすいです。
五月病って病気ではなくて
「もうくたくただから休みます 」という心と身体のストライキ。
そうなる前に、はやる心を抑えて「ああほっとする」時間を作られるのを」おすすめ致します。
ご自愛くださいませ♪
今回は受講者さんどうしで背中を触りました。
これだけで、海運堂が和やかな場所になったなと思います。
大事に思うひとの背中に触れて、労わる、ということから、
私はずいぶん遠いところにいるな・・・という気がしてしまいました。
昔は父の背中に乗って「そこ踏んで!」とかやっていたことも思い出しました。
心が緩む「あーほっとする」という時間を大事にしたいなとなんだか反省したのでした。